工務の尾沢です。
今回は当社のAD材についてです。
AD(エアドライ)材とは強制的に高温で乾燥させてしまうKD材と違い
自然の力をかりて時間を掛けて木材を乾燥させていく方法です。
世間ではKD材が主流ですが当社ではKD材ではなくAD材を選択しています。
木材本来の性能を引出すのは天然乾燥材が一番だと考えられるからです。
理由は一杯あるのですが簡単にお伝えしますと強制的に高温で短時間で乾燥させると
木材の脂身が沸騰して水分とともに木材が本来持っている防虫効果の成分が含まれる脂身も抜け出てしまいます。
木材の細胞構造はセルロースとリグニンで出来ていてよく例えられるのが
セルロースが鉄筋でリグニンはコンクリートと表現されていています。
時間を掛けて乾燥するとセルロースが徐々に結合して強くなるのですが
強制的に短時間で乾燥させるとセルロースが破壊されスカスカの状態になるとの事です。
因みにバイオリンの材料は10年寝かせて乾燥させるとの事です。
天気の良い日は広い敷地を利用して木材を広げ乾燥させています。
朝一に敷地内に木材を広げ、夕方には雨が掛かり難い所へ仕舞っています。
しかも昼間は時間をみて木材が均等に乾くようにクルクルひっくり返す作業が行われています。
この重要な作業を担ってくれているのが武さんです。
暑い日も寒い日も黙々と寡黙に作業されている姿は脱帽ものです。
当社で建てる家の躯体の品質は武さんが守ってくれています。